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環境ホルモンの母体と胎児への影響

(4)甲状腺へ影響

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ダイオキシンの甲状腺 への影響  

 こちらも前回に引き続き、長山教授のレポートから、ダイオキシンが体に及ぼす影響について書いています。今回はダイオキシン類の甲状腺(せん)機能についてです。

 甲状腺ホルモンには、サイロキシンとトリヨードサイロニンの二種類があり、母乳からのダイオキシン類の接取が多くなると、この二つのホルモンの濃度が低下する傾向があるということです。

 下の図は、ダイオキシン類の接取量と乳児の血液中のサイロキシン濃度の関係を示したものです。ダイオキシンの接取量が増えるにつれて濃度が低下していく傾向があるのが分かります。

 甲状腺ホルモンは胎児期の後半から三歳くらいまでの脳や骨、そして全身の発達成長のために極めて重要で、その甲状腺ホルモンの濃度が低下すると、子供の成長発達に影響があるということも考えられます。

 実際、ポリ塩化ビフェニール(PCB:ダイオキシンの一種)に高いレベルで汚染された母親から生まれた子どもは、知能指数が低いという米国でのショッキングな調査結果もあるそうです。

 「日本でも、毒性が強いダイオキシン類のPCB、そして農薬などによる母親の汚染レベルと、子どもたちの精神・運動発達度との関連性について、長期的な追跡調査が必要」であると、長山先生はおっしゃっています。

 甲状腺ホルモンの低下が原因で発症する病気に「クレチン症」というのがあるそうです。この病気は誕生後、早期に治療しないと身体の発育が抑制され、精神薄弱となる恐れがあるというこどです。長山先生は、そのクレチン症の患者発見率などの年次堆移を調べ、その結果に驚いたそうです。

 図Dは、1981年〜1995年までの15年間のクレチン症患者の年次推移を表したものです。見ての通りですが、その15年間で約三倍近くになっています。

 これについても、長山教授は「ダイオキシン類の標的組織の一つが甲状腺であることを考えると、この病気との関連性についても詳細な研究が求められる。」と述べられています。

 厚生省は’96年、ダイオキシンの一日摂取許容量(ADI:※注釈参照)を体重一キロ当たり10ピコグラムにすることを検討したのですが、できなかったそうです。なぜなら、この基準値では多くの食品が食べられなくなるからだということです。

 つまり、それほど食品がダイオキシン類によって汚染されているのですね。

 ごみ焼却場から、あるいは車の排気ガスなどによって発生するダイオキシン類は、大気、水、土壌の自然環境を汚染し、生態系にも様々な影響を与えています。そして食物連鎖の最上位に位置するヒトは、ほかのどの動物よりも環境汚染の影響を受けるというこです。

 中でも母乳を通じて、高い濃度のダイオキシンを体に取り入れている胎児、乳児への影響は格段に大きいと言わざるを得ません。私たちの体や母乳の汚染レベルが高くなれば、健康への悪影響は、がんや先天性異常という形となって現れてくるかもしれません。ダイオキシン類による人体や母乳の汚染は次の世代、ひいては子孫の遺伝子への悪影響の問題へと続いていくのです。

 私たちが口にする魚介類、肉、野菜、果物、乳製品のすべてを汚染から守ることは事実上、不可能です。しかし、できるだけ、ダイオキシンや農薬に汚染されていない食べ物を摂り、体に蓄積された化学物質を取り除くことを心がけていかなければならないと思います。

※注釈 ◆ADI(acceptable daily intake)〔略語年鑑1999年〕 (有害物質の)一日摂取許容量。農産物に対する農薬残留基準設定のもとになるもの。

 
 
 
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